5年前には想像もしませんでした。
人前に立って歌うようになるとは。
そして、それがキューバ音楽になるなんて。
人それぞれ、
好きなことがお仕事になったり、
お料理を愛する人に食べてもらって喜びを得たり、
バスケットボールで快感を感じたり、
海外旅行での人との触れ合いで気持ちが柔らかくなったり、
みんなそれぞれ、
得意なこと、好きなこと、お仕事、違いますよね。
私の場合は、歌うことによって、
初めて私の心が羽ばたいていくのを感じました。
歌って歌って、聴いてくれる皆の笑顔に包まれると
とてもあったかい気持ちになって、
体も心も軽くなっていくんです。
背中に翼が生えて、雲の上に連れて行ってくれるよう。
歌っている最中、よく思うのですが、
目の前にいて聴いてくださってる皆が、
そしてこれまで支えてきてくれた皆が、
私に歌わせてくれてるんだなあ~、と。
そして、やっぱり私はバンド、という形式が好きみたいです。
隣を見れば一緒に演奏している仲間がいる。
演奏中に目が合えば、お互いニヤリとする。
大げさかもしれませんが、戦友というか、同志というか、
そういう存在なのです。
音楽は、つまりは人との繋がりなのだと深く感じます。
出した音が相手に伝わり、そして自分に戻ってくる。
それを延々と繰り替えす音の繋がりが、人との繋がりが、
私の心を羽ばたかせてくれるんです。
感謝、ただただ、その一言なのです。